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Ver.2.5
05/21/2003

三条市民球場(三条市総合運動公園運動施設)
さんじょう・しみんきゅうじょう/Municipal Baseball Stadium of Sanjo City


新潟県内の野球場の中では最も整った設備を誇る、三条市民球場。
しかしながら、高校公式戦ではメイン球場として使用されることは、決してない。
理由や言い訳はともかく、どうも持て余してしまっている気がしてならない。
写真中央は北信越屈指のサウスポー、遊学館・小嶋達也。この日は1失点完投。
<10/12/2002、北信越高等学校野球大会・準々決勝、遊学館−福井>












<撮影日時>
●05/18/2003
 プロ野球・イースタンリーグ公式戦
 巨人−ヤクルト8回戦
●10/12/2002
 北信越高等学校野球大会
●その他、1998年5月〜2002年7月にかけて撮影
〒955-0803 三条市月岡4-36-1
・1995年3月完成
・グラウンド面積:
両翼:99.1m
 中堅:122m
・内野:クレー舗装、外野:天然芝
・照明:B=1000Lx,IF=750Lx,OF=400Lx
・14,800人収容
 車椅子席(本部席横):8

●これまでのプロ公式戦開催実績
  パ=1試合 HR2
  計=1試合 HR2

●交通
・JR東三条駅、燕三条駅より
 越後交通県央観光バス「市内循環バスぐるっと
 さん・Cコース」で「三条市民球場」下車後すぐ
※三条市役所・民生部生活環境課
 「市内循環バスぐるっとさん」
※但し、Cコースが市民球場を経由するのは4〜10
 月の土・休日のみ。平日は「月岡西小路」下車
 後徒歩7分
※プロ野球開催時にはJR燕駅より(燕三条駅、東
 三条駅経由)臨時バス運行あり。高校野球開催
 時は臨時バス運行予定なし
・タクシー:東三条駅より約10分、燕三条駅より
 約20分
・車でお越しの場合:boroMobile-i参照

●球場の位置
 

三条市

 1995年に完成した、新潟県内で最も新しいプ
ロ公式戦開催が可能な野球場。「金物の街」で
知られる三条市街から車で10分ほどの丘陵部に
ある、緑の中のスタジアムである。

 グラウンドは両翼99.1m、中堅122mと、県内
で唯一プロ公認規格をクリアしたフィールドを
持つ。またスコアボードは、これも県下唯一の
全面電動式(磁気反転式)、内野スタンド下には
屋内練習場(試合中はブルペンとして利用可)を
設けるなど、プロ野球や各種大会の誘致を目
指して造られただけに、収容人員こそ1万5千人
弱と少ないが、設備面では申し分ない。
 開場した95年には柿落としとしてプロ野球・
近鉄−日本ハム戦が開催されたが、この試合で
上田佳範(F)がプロ第1号を放った。くびき球
場の項でも触れるが“上田は新設・新装の球場
で強い”というジンクスを持っている。

 尚、今後周辺には陸上競技場などが順次整備さ
れることになっており、この球場は「三条市槻の
森運動公園」の施設の一部となる。しかし近年の
財政難などの影響で整備は今もほとんど進まず、
完成しているハコは、この市民球場のみ。一塁側
場外には、仮設の多目的広場がある。


 参考資料として、槻の森運動公園の案内板(公
園の完成予定図を兼ねる)を掲載しておく。
 先に述べた通り、完成しているのは市民球場
のみ。この他、多目的広場、運動広場があるが、
いずれも目下は仮設の施設である。
 尚、表題に付記した「三条市総合運動公園運
動施設」は、この市民球場の正式名称。もっと
も、県内では専ら「三条市民球場」で通ってい
るので、恐らく誰も気に留めないだろう(笑)。


 一塁側場外、噴水広場を挟んだところにある、
多目的広場。サッカーコート1面分が確保できる
面積があり、主に球技場として機能する。
 が、フィールドは全面クレー。晴れた日にサッ
カーでもやろうものなら、砂塵がもうもうとたち
込める。ただ、芝を張っていないため、写真のよ
うに臨時の駐車場としても機能させることができ
るので、判断としては少しばかり微妙か。


 内野スタンドは7,200人収容。コンパクトな割
に、比較的ゆったりとした設計になっている。
 座席はバックネット裏が背もたれ付き(グリー
ンのゾーン)、一・三塁側が背もたれなしの独立
タイプ(オレンジのゾーン)。ゆっくりと腰を下
ろして観戦できる環境が整っている。

 音響設備だが、バックネット裏のキャノピー
(上屋)の支柱計8ヶ所にスピーカーが埋め込まれ
ている。内野席全体には概ねアナウンスが届く
が、外野に近付くにつれてやや聴きづらくなる。
外野スタンドでは、はっきり聴き取れないことも
ある。
 外野スタンド場外にもスピーカーがあるが、こ
れをもっと活用してもらいたい。


 外野スタンドは7,600人収容。鳥屋野、悠久山
に比べたら、収容力は格段に大きい。こちらもゆ
ったりとした造りになっており、最前列・中段・
最上段にはコンクリートで打った通路も設けられ
ており、観客を縫うようにして気を遣って歩く
必要もない。張られている高麗芝の感触も心地よ
く、居住性もいい。
 稼動機会は年に一度のイースタンリーグ・巨人
戦くらいで、年間でもほんの数日でしかないが、
家族連れでの観戦には最適だろう。ビニールシー
トや座布団持参で、ごろごろ寝そべるのも一興で
ある。

 観戦する上で気になるのはトイレ。
 内野スタンドにはネット裏、一、三塁側のスタ
ンド下通路沿い計3箇所(男女とも)、外野スタンド
にはバックスクリーン裏1箇所。
 当然ながら水洗。男性用の小便器は、用を足し
終えて便器を離れると水が流れ出す、センサー反
応式になっている。これは内外野すべてに採用さ
れている。年間1回か2回しか使わない外野のトイ
レまで自動というのはちょっともったいないな、
という感じもするが、ともあれ清潔感があって、
印象はいい。

 ※写真は一塁側トイレ

 ダッグアウトも広く、機能性は十分。天井も
高いので、頭をぶつける心配もない。その横に
はカメラブースも設けられており、各種大会や
プロ野球公式戦などの運営にも、最初から対応
した構造になっている。
 ただここ数年、このカメラブースも活躍の場
が本来のものとはかけ離れ始めている。高校公
式戦では当番校の待機場となり、本来ここで仕
事をすべきカメラマンは、各社が短時間に入れ
替わり立ち代わりしながら、ここで写真を撮っ
てゆく。

 市民球場の最大の自慢は、新潟県内の野球場で
唯一、通年利用できる、ということだ。
 一、三塁側スタンド下に設けられた屋内練習場
は、県内の野球場では、ここと悠久山のみにしか
ない完全屋内型。広さ、天井の高さは悠久山とは
比較にならず、実質ここが県下唯一の、球場内の
屋内練習場といってもいい。試合中にはブルペン
としても機能する。
 雨天だろうと積雪があろうと、ほとんど影響を
受けることなく練習に打ち込むことができる環境
が確保されていることは、プレーヤーにとっては
ありがたいことこの上ない。オフに入っても県内
各地のチームがここを利用しており、休日ともな
ると、心地よい球音が響いている。

 佐藤池もスタンド下にブルペンを設けているも
のの、壁はなく、フェンスで囲われているだけ。
無論、冬場はクローズとなる。

 ※写真はシャッター開放時に撮影

 試合中は屋内練習場をブルペンとして使用で
きるため、広いファウルグラウンドが活きる。

 旧来の地方球場の弱点は、ブルペンがファウ
ルエリアに設けられているところ。また最近は
西武ライオンズ球場(現西武ドーム)のように、
ダッグアウト横にフェンスで区切った形でブル
ペンを設けるところが多い。しかし、ここ三条
市民球場は約1万5千人収容と小規模ながらも、
屋内ブルペンを備えている。この辺は誇れると
ころかもしれない。

 右翼場外にアパートが見えるが、これは後ほ
ど触れることにする。

 フィールドは、内野がクレー舗装、外野が天
然芝というオーソドックスなもの。

 内野は黒土を主体に調合されている。県下で
も水捌けは比較的良好な方。

 特筆すべきは、外野の芝の傷みが少ないことは
もとより、内野部分から同心円状に、縞状に刈り
込む“ゼブラ出し”が施してあること。微妙に縞
模様になっているのが解る。
 毎週月曜が休場日だが、それ以外でもフィール
ドの利用がない時には、散水などのメンテナンス
を怠らない。

 ただ、03年5月現在、外野の守備位置付近は芝
が剥がれるなど、プレー上・美観上で問題あり。
県下の球場の中ではメンテナンスが特にしっかり
している球場だけに(逆に言えば、しっかりして
いない所が多過ぎるのだが)、改善が求められる。


 両翼は99.1m、中堅は122m。
県内で唯一、プロ野球の公認規格をクリアする
フィールド(距離表示は切捨てで「99m」)。
ポールは安定性のある2本足になっている。

 アマ公認の両翼97.6m、中堅121.9mをクリアす
る球場も県下には少なく、高校の公式戦・オー
プン戦が開催される県下12球場では、五十公野
と悠久山の2箇所のみでしかなく、この三条市民
を含めても、僅か3箇所にしかならない。

 ひとつ注文をつけるとすると、外野フェンス
金網部の最上部分には、黄色いビニールモール
か何かを付けたほうがいい。高校公式戦では何
度か、オーバーフェンスを誤審するケースが発
生している。打球が完全にフェンスを越えてい
るかをジャッジする為には、目安となる目印が
あった方が、より確実性が増す。プロ本拠地な
どで外野フェンスに金網が付いているところで
は、必ず最上部に色が付けられている。


オーダー表示部にメッセージ表示した例。

 市民球場に関しては自慢できる点が多いが、ス
コアボードもそのひとつ。
 県内ではここにしかない全面磁気反転式で、チ
ームヒット数・失策数の表示もある。オーダー表
示部は、メッセージなどの多目的表示も可能。終
了試合2試合分のスコアも掲示できるなど、各種
公式戦を開催する上では充分な表示環境を誇る
(五十公野はスコアのみ、新津市金屋は合計スコ
アのみなど、県内でも磁気式は一部で採用されて
いる)。


 なかなか気付きにくい点だが、距離表示(「122
m」)が中堅最深部ではなく、右翼寄りに記されて
いるあたりは、プレー環境を考えた上でも賢明な
選択といえる。真正面に距離表示がある場合、打
者、捕手、球審が、投手の投球を見辛くなる可能
性があるからだ。


 サブスコアボード(SBO表示、記録表示)は、ネ
ット裏に設置されている。これもまだ、県内で
は設置されている球場は少ない。
 このサブスコア、単なる観客向けのサービス
設備ではない。フィールド上に散っている選手
にも、現在のプレー状況を知らせる、重要な設
備だ。外野スタンドの開放機会が少ない地方球
場ゆえ、この辺は軽視されがちな部分だが、も
う少し検討の余地があるだろう。

 県内のほとんどの球場が、ポール(掲揚台)を
スコアボードに内包しているが、ここのスコア
ボードは本部席から遠隔操作しているため、人
が出入りする必要はない。このため、ポールは
右中間に設けられている。
 旗の掲揚・降納時に、高くて狭く、しかも暑
苦しい場所でせこせこ動き回るよりも、広い場
所で試合展開をしっかり見ながら、余裕を持っ
て作業ができるので、特にこの作業が重要とな
る高校野球の場合、当番校の控え選手には評判
が良い。

 新潟県内の公式戦開催球場ではまだまだ少ない
ナイター施設。写真の照明塔と同じものが、外周
に計6基立っている。

 残念ながら、プロ野球の一軍公式戦が開催でき
るレベルの照度はクリアしていない。バッテリー
間で1,000Lx、内野750Lx、外野400Lx。ただ、薄
暮程度ならこれだけあれば充分。二軍やアマチュ
アなら、このくらいの照度であれば、何とか試合
を進めることができる。

 このようにこの球場、至れり尽くせりの最新
設備を有しながら、高校野球の県予選ではあま
り使われない。また、社会人の公式戦の開催も
皆無だ。
 一つの理由としては、定期バスの便が悪く、
道路も整備が追いついていないなど、交通が不
便なこと。
 更には高校に関しては、県高野連の4地区割
りの問題も絡む。県内の普通科高校の学区割り
上の、三条・西蒲学区は、野球の地区割りでは
新潟、下越、中越の3地区に分断されており、
その辺の煩雑さも弊害となっていると思われる。
ただ傍目には、特に夏の県予選に関しては「新
潟・長岡の1年交互のメイン開催の体制を崩し
たくない」という思惑も見え隠れしているよう
に思えてならない。
 社会人球界に関しては、県内の公式戦開催球
場は鳥屋野一辺倒。「照明がないのは新潟だけ」
などと球界首脳は愚痴るばかりだが、2つ隣の街
に、これだけの設備を持つ球場があるではない
か。設備の劣悪な球場を、いつまでもだらだら
と使い続ける必要性がどこにあるのか。どうし
て妙なことにこだわり続けるのか。そもそも、
あんなところでグズグズと公式戦を開催し続け
るなんて(否、単に“消化”しているだけなの
か)、懸命にプレーしている選手らや、数は少
ないながらもわざわざ球場に足を運んでくれる
ファンに対して、何らかの配慮をしている姿勢
がまるで感じられない。関係者にはこのあたり
のところを、強く強く問い質したいところだ。

 一方、行政サイドに目を移すと、少々有り難く
ない話として、三条市はこの市民球場の近くに、
斎場を建設する計画を数年前から公にしている。
この辺の動向にも今後注目する必要があるだろ
う。

 ともあれ市民球場は今後、いろいろな意味で岐
路に差し掛かってくるはずだ。しかし設備そのも
のは県下トップであることは、誰しもが認めると
ころ。県立野球場が完成するまでの間は、このス
タジアムは「新潟県の野球の殿堂」として、機能
して行く必要があるはずだ。

 それに異を唱える"抵抗勢力"も多いだろうが、
無惨にも崩れかけたコンクリートの塊を、何のた
めらいもなく「殿堂」だの何だのと喧伝している
ことにこそ、躊躇の念を持つべきだ。


 おまけ兼観戦ガイド。

 というわけで、ここでは球場内及び周辺の案内
を兼ねて、おまけのネタ出しをしたい。


 まず、交通について。

 周辺を走る定期バス路線は、三条市内をぐるぐ
る回っている循環バス「ぐるっとさん」がそれに
該る。但し運行コースやダイヤは毎年4月に大幅
に変わるので、注意が必要(02年度はCコースが市
民球場経由で、計5本運転)。特に市民球場へは土
曜・休日のみ運行で、それもシーズン中限定。平
日やオフなどは、月岡集落内のバス停から歩くし
かない。急ぐ場合はかえって、高くはつくものの
タクシー利用の方が遥かに便利だ。

 駐車場は、県内の野球場の中では収容台数が多
い方だが、周辺道路の整備がまだ完璧ではないた
め、試合開催日には延々と渋滞が発生するのが恒
例行事。これら交通の問題さえクリアできれば、
文句なしに便利な球場になるはずだ。

 車椅子での観戦について。

 車椅子席は本部席部分に常時8席分が確保され
ている。事前の申し込みなどは必要なく、当日
来場時に受付へ申し出れば、観戦は可能だ。
 イースタンリーグ公式戦では利用実績は多い
が(確かその場合は福祉施設の招待か、有料入場
だと思う)、高校公式戦での利用者はまだまだ少
ない。
 本部席部分ゆえ、フィールドレベルの目線で
観戦することができる。ぜひ気軽に、ナマの野
球をネット裏かぶり付きで存分に味わって頂き
たい。

 売店。

 通常は三塁側1箇所。イースタンリーグ公式戦
などでは一塁側にも出る。飲み物、菓子、弁当、
かき氷、カップラーメンなどが主な販売アイテム
だ。

 尚、周辺には商店は皆無。球場から車で3分ほ
ど走ったところに、セブンイレブン三条月岡店が
ある。東三条駅からバス・タクシーを利用する場
合は、駅構内のNEWDAYSで買い物を済ませるのが
賢明だ(駅前にはスーパー、コンビニなし)。

 試合がなくても、球場の見学だけでもできる。

 休場日の月曜と年末年始を除き、球場内の見
学もできる。来場当日、管理事務室に申し出る
こと。
 尚、各種大会やイースタンリーグ公式戦の際
は、球場内は関係者専用となるため、見学はで
きない。

 正面ロビーには、サインなども飾られている。

 主にあるのは毎年イースタンリーグ公式戦を開
催している巨人の二軍選手、唯一一軍公式戦を主
催した近鉄のもの、他ビジター側球団のものが主
体。
 勿論、巨人・加藤健捕手のサインなど、県人プ
ロ選手の一部に因んだ品も飾られている。

 「Green Stadium」じゃなくって、


 「Clean Stadium」(笑)。



 タダ観ポイントもある。

 仙台・宮城球場の右翼席後方の「JR東日本・
宮城野アパート」、川崎球場の同じく右翼席後方
の「ハウスプラザ角倉」など、野球が観られるマ
ンション・アパートというのは意外に多い。
 ここ三条市民球場にも、そのようなアパートが
あるのだ。「サン・コーポラス月岡」。右翼席後
方、県道を挟んだ小高いところにちょっとした団
地がある。そこにあるのがこれ。
 建っている場所自体、元々高台になっているの
で、前の道路からもフィールドレベルを観ること
ができる。

 但し、ここはあくまでも宅地。
くれぐれも周辺住民には迷惑を掛けないように。


(C)1998-2002,niigata-boro.net
無断転載はお断りします。




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